私的な愛を叫ぼうじゃないか

関ジャニ∞のことばかり考えてしまっています。

舞台「AZUMI 幕末編」 感想

2015/9/22 13:00の回を見てきました。

!!!がっつりネタバレ含みますのでご注意!!!


とりあえず終演後のツイート


そして今に至る。


川栄ちゃん、浅香航大、町田くん…キャストに興味を持って行った舞台でした。

こんな熱量でブログ書くことになるとは自分自身も思わず…

書こうと思ってもかけたのは、去年12月の関ジャニズム以来。

 

途中セリフも引用しますが、うろ覚えでニュアンス足したりしているかもしれないのでご注意を。本物が見たい方はDVD郵送受付していますので、検索を!!!DVD本体は、A席と同じお値段です。

 

 

 

【経済のための戦争】

私にはそう取れたって話だけれど、竜馬が出てきた時、名もなき人の声が重なって1つの声になるのが民主主義、弱いものが1つにかたまって強い1人に勝つのが多数決と最初に教えてくれる。それがどうしても昨今の安保の話をしているようにしか見えず。

武器のいらない、戦わない世の中を作りたい竜馬の言葉が重い。

 

そして、私は最初から勝手にみついを光井と変換していたんだけど、途中で財閥名を並べ立てられるところがあって、やっとそこで「三井」だって気づく。あずみはあの大財閥の三井の刺客だったのか。最後の最後、戦争をしたい、竜馬を討てと言うところで、三井は「経済のための戦争だ」ときっぱり言う。

 

あー、そうかっていう。

戦争をやれば儲かるというのは普通に知識として知っていることで。

というかそもそもなぜ時勢がこうなったかって、経済界が、景気回復に乗っかったからだ。

三井は繰り返し、「人の心は金で動く」って言いつづけているんだけど、それに「あの時代はね…」ということはできなくて、それが自分達にも跳ね返ってきている感じがした。

 

竜馬を殺すときに、三井さんが「お前の言葉は大衆を動かす、お前は危険だ」と竜馬に言うんだけど、それに対して竜馬が「そうか、おんしもその力を信じるか」「その力を信じているとわかっただけで良い」と死んでいくんだけど、これすごい残って。

それが力だってわかっているか否か、がそもそも問題なのかあと。竜馬は自分の信じているその力を皆にも信じてほしかったんだなって、それだけでも意味があったって思えるんだなあって。大衆には力がある、これがエンタメで人を集める力であることともかかってるのかなと今更に思う。

 

結局、戦争したい人とそれを止める人の攻防で、それは今のこの時代の話で、強烈なメッセージが込められていると思った。役者さんたちはその辺の事情を込みで演じているのか私にはわからないんだが、勝手にそう感じたよ。

 

 

【女としての幸せ】

死を覚悟で向かった桑名で、あずみは突如現れる竜馬に絶体絶命のピンチを救われる。

そんな2人の様子を見ていたお付きの女性。

肝の据わった姉御肌のかっこいい女性で、あずみに竜馬への好意を気づかせ、

「どうせなら抱かれちまいな、いつ死ぬかわかんないし」とアドバイス。

この辺の性に対するあっけらかーんとした態度は面白かった。

 

他の場面でも、

途中で英語をしゃべりに来る勝先生の「ふりーせっくす!びっぐばなな!」とか

駿介のはなさんに対する反応とか、すごいあけっぴろげな感じ。

 

もう一度、今度はあずみが、自分が生きているから大切な人が巻き込まれると思いつめて、自ら死を選ぼうとする。そこに止めに来る竜馬。そもそも浅香竜馬が異常にかっこいいのがいけないんだけど、飛び降りようとするあずみを後ろから抱きしめて、「竜馬さんに触れる資格なんてありません、離してください」って暴れるあずみを思いっきりホールドして、「お前が大好きだから、離すわけにはいかん」ととにかく言い続ける。

 

体格差!!!あずみ小っちゃい。それに対して竜馬がゆったりした着物着ているのもあって、とにかく大きく見える。死に際のシーンも、思いっきり足広げて、立ち上がろうとしていて、足開くなあ…って思ってたんだけど、もしかしたらこの大きさの対比を見せたかったのかも。

 

で、シーンに戻って、離れる2人。

竜馬に背中を向けて、それならと…あずみが「抱いてください」

ただのお戯れで構いませんと必死の訴え。

ああああ艶めかしい。色気っていうのはこういうやつ!!!!

死にかち合っている人の出す壮絶な色気っていう感じ。

それに対して、「できん」と竜馬。

わたしは「京に女がいて」とおりょうさんの話だすのかなと思ったんだけど違った。

抱きたいがお前にそれで満足されては困る。

お前が好きだから、この後の平和な世でただの男と女として抱き合いたいと竜馬。

ここで吐き出される「俺だってお前を抱きたい」の重さ…

うわあああああエロい、高尚なエロさ。

 

いろいろ下ネタかましてきたのに、ここで、一番の見せ場でこらえさせるという。

こらえさせることによるこの2人の関係性の色気がやばい。

手を握るだけで、触れるだけでエロい。

 

結局この後、抱き合うことはできなくて、竜馬はそのまま死んでしまうんだけどもね。

2人の艶めかしいシーンはここしかありません。残念ながら。

 

 

【エンタテイメントの話】

またの名をおふざけの話。

 

旗本とあずみの対峙シーン。突然舞台奥、お立ち台に男が現れる。

照明どーんからの手にはハンドマイク

何だか知らないけど歌い始める浅香竜馬。踊り始めるキャスト。

客席には光るうちわ

え??え???と度胆を抜かれるうちに、

何もなかったかのようにミュージカルが終わる。

町田くんの踊り方きれいくらいしか見られなかった。

 

うちわを使える場をつくったよと岡村さんがおっしゃってたが、ほんとにこうなっているとは…のびっくり感。

そのあともう一度、新撰組の目くらましにうちわ使うんだけど、このときには駿介の代わりに客席の人まきこんだり。と仕掛けがたくさん。

 

あとほんとにびっくりしたのは、舞台にMCが挟まれるという。

服部のところに行く前に、三井から心構えを言われるシーン。

1:男はきれいな女が好き。

から始まるんだけど…

3:男は漢字の読める女が好き。

ということで、漢字クイズコーナー

 

ここで三井さん思いっきり噛んで爆笑が。

自分のほっぺた扇子でぺしってやっててかわいかった。

お題は「月極」

案の定読めなかったかわえーちゃん、歌って踊っていた時代のあいさつをやらされる。

さいあく!さいあく!とずっと怒っててかわいかった。

 

体感としてはここまでが1幕。

多分このコーナーは休憩時間がわり。

だけど、暗転もなんもなく、「はじめましょうかね?」という役者さんたちの声掛けで芝居に戻る。いやいや、気持ちついてく?これからヤバい人と戦う気持ちできてる??ってこっちが驚いてしまう。

 

面白いものにしようとしてるんだなっていう、単に重くてスピード感あってではなく、面白いものにしようという感じが。これが大衆感にもつながっているのかなという感じ。

 

本編の中にも小ネタがたくさん。


弟と、小さいくせに姉貴とは認めん!妹だ!姉だ!と言い合って、あずみが頭を押さえられて腕をぐるぐる振り回すんだけど届かない。最終的に、足であずみが応戦して「いってっ」となるというお約束。

 

竜馬がずっとあずみのことを「かわえぇのう」という話。

最後の最後、「笑ってくれあずみ」で無理に笑うあずみに対して、「かわえぇのう」と言って死んでいく竜馬。

 

小さい、かわええも、かわえーちゃんが主演じゃなきゃできない話。

主演いじりも舞台での面白さの1つだもんなあ。

 

【各キャストの話】

かわえーちゃん

ここまで筋を書いている最中何度かかわえーちゃんと書きそうになって、わたしはあずみではなく、かわえーちゃんを見ていたのかなと思った。

身体能力が絶賛されていたけど、そのへんは私にはわからなくて

怒鳴るところと抑えるところが印象的だったかな…

AKBを辞めて、役者になると決めての初舞台。

本当に小さいの。

最後カーテンコールで出てきても、みんなの中に埋もれちゃうくらい。

それでも、一歩前に出て、右左中央と全員にお辞儀させる。

仕切るのはかわえーちゃん。

その神経の通った指先に座長の覚悟みたいなものを感じざるを得なかった。

頑張ったね~ってなんも知らないのに言いたくなるような、そういう感じに溢れている人なのかなと思った。歌って踊っていたあの時の才能なのかもしれない。男の人から見て、ほんとに抱きたくなるような危うさと少女っぽさと強さを持った、めちゃんこ魅力的な女性だった。

 

浅香竜馬

圧倒的でしたわ…どーんと竜馬。

物語の筋が飛んじゃうくらい夢中にならざるを得ない。

あずみにとって突然現れた正義のヒーロー。その存在感をもって、ずっといる。

あそこで助けにくるの?いやいや、竜馬そんなんしないでしょっていうのがぶっとんじゃうくらいの圧倒的ヒーロー。みんなが恋に落ちるしかない感じ。

男らしくて良かったな~、鴨井英一郎をやっていた浅香航大さんしか知らないけど、すんごい男らしかった。軽率に惚れてしまった。

 

ジャニーズをあの時代でやめて、それでも表舞台に出たいと思っていた人。

どんな苦労をしたとか、どんな思いだったとか全然知らないけど。

それがなんとも、あの人の存在が気になる理由ではないかなと思う。

 

町田慎吾さん

やめたと聞いていた。

Webで縦読みをしていたこと、Twitterを始めていたこと、知っていた。

大野さんの同期?でずっと、舞台のジャニーズを支えてきた人。

 

家族でさえも見向きもしなかった俺に初めて優しくしてくれた志乃さんに惚れて、自分のものにしようとするバカな旗本。鬼気迫った演技に目を背けたくなってしまうくらいだった。

 

このひとは、ジャニーズに残ることを選ばなかった人。

残ってほしい、そう思った人も言った人もいるだろう。

ジャニーズでは、その道のプロとしてみんなに認められていた人。

でも、ここで踏み出した。ここで演技することを選んだ。

自分のつけてきた力だけを頼りに。

その後のない背中はまっすぐで、誰よりもミュージカルシーンがかっこ良くて、それがとても印象に残った。

 

これ以降は観劇した感想。

 

千秋楽の前々日の昼だったが、多分2階席がほぼあいていた。私は当日引換券だったんだけど、2席あけて次の人にしてくれるくらいの席の余裕っぷり。こんなに余裕があるのは初めて見たかも。もったいないな…見て楽しめる人もっといると思う。

 

子ども会?学校?わからないけど小学生くらいの少年15人程度の集団と引率の方がいた。なんだろうな~劇団かな~、普通に教材とするにはなんとも言えない感じだったし。

 

ほんとに私は一番若い1割に入るくらいの感じ。平均とったら40代くらい乗るんじゃないかなという観劇層。どの層かよくわかんない、不思議な場だった。わたしは普段ジャニオタ集団に入っていることが多いので…

 

後半はもう動けない。ジェットコースターに乗ってるみたいな。泣いている人の姿もちらほら。キャストが叫ぶたびに鳥肌たった。

 

今の自分の状況と絡めると、

同い年くらいの人がこれを“仕事”に選んで、この仕事に全力を注いでいるのを見てしまい、何を選ぶか、どうやって生きていくかを考えないとなと、刺される思いでした。